私はムスリムです

私は日本人改宗ムスリムです。イスラームについて学んだことをシェアしているブログです。

ライラカドルに出逢うための準備

大塚マスジド 金曜日礼拝ホトバ 要約 (2017年6月16日)

―― ライラト・ル・カドルに出会う為の準備をしなさい ――

 

 

アッラーでなくして、人々が崇拝するものは存在せず、アッラーには共同者はないことを証言する。あらゆる賞賛は、慈悲の御心でラマダーン月を祝福なされる御方、アッラーのもの。その御方は、ラマダーン月を心からの悔悟と御赦しの為の月として設けられた。そして、ラマダーン月に至高のアッラーは、明快な規範と確かな教えとしてクルアーンを下された。また、ムハムマドは、アッラーのしもべであり、使徒であることを証言する。ムハムマドSAWは、述べられた。「篤い信仰心をもって、報酬があることを信じて信仰行為に打ち込み、ライラト・ル・カドル(カドルの夜、高貴さと偉大さの夜)を迎える者は、それまでに犯した悪事を赦される。」

 

信者たちよ、至高のアッラーは、クルアーン・物語章において述べておられる。

「お前の主は、御望みのものを創られ、また、選ばれる。・・・」(28章 68節)

ラマダーン月は、神聖な時間の一つであり、信仰行為に励み、心からの御赦しを求める月として、アッラーが御選びになった。ラマダーン月は、人々がアッラーに御近づきになる為の最も相応しい時である。その上、ラマダーン月の終わりの十日間は、他の最良の時よりももっと素晴らしいものを秘めている日々である。アッラーは、限りのない愛をもって、ラマダーン月を祝福なされる。

 

信者たちよ、預言者さまSAWは、ラマダーン月の終わりの十日間には、一年の他の時以上に、信仰行為を行うことに努められた。そのラマダーン月の終わりの十日間の中には、信者たちが出会いたいと思う素晴らしい夜がある。預言者SAWの妻アイシャさま(平安を)によれば、預言者さまSAWは、ラマダーン月の終わりの十日間には、信仰行為に打ち込まれ、寝るよりも立っておられようとなされた。また、アイシャさま(平安を)は語ったと伝えられている。「預言者さまSAWは、ラマダーン月の終わりの十日間には、夜中中起きておられ、家族を起し、腰に帯を締められた。」 「腰に帯を締める」とうのは、最善の信仰行為に励もうと準備を十分に整えられたということである。ラマダーン月最後の十日間の夜には、報酬があることを信じて、タラウィーの礼拝、そして、タジュウィードの礼拝を逃さないように心掛けたいものである。

 

信者たちよ、ラマダーン月は、その昼も夜もやがて終わりを迎える。信仰篤いムスリムたちは、ラマダーン月がやがて終わりを迎えるというので声を掛け合う。ラマダーン月の終わりの十日間の中には、ライラト・ル・カドルがあるのである。ライラト・ル・カドルは、祝福された夜であり、至高のアッラーは、聖クルアーンを下す夜として選ばれた。アッラーは、クルアーン・煙霧章において述べておられる。

「誠、われは、祝福された夜に、これ(聖典クルアーン)を下した。・・・」(44章 3節)

即ち、クルアーンはカドルの夜に、最下天にまとめて下されたということである。天使ジブリールは、預言者さまSAWが出会う事件や事柄に従い、部分部分を23年間に亘って啓示として伝えられたのである。そして、最初の啓示がなされたのは、カドルの夜であったと言う。ところで、最下天とは、人間と天使とをつなぐ接点で、そこは、天使にとっては住処であり、我々にとっては天と称している屋根であり飾りである。この聖なる夜は、祝福に満ち溢れ、しもべたちを厚遇する為の時として、アッラーは、とても大切なものとしておられる。

アッラーは、クルアーン・天命章において述べておられる。

「誠、われは、カドルの夜に、それ(クルアーン)を下した。」 「カドルの夜が何であるかを、お前たちに判らせるものは何か。」 「カドルの夜は、千の月よりも優る。」 「(その夜)天使たちと聖霊は、主の御許しによって、あらゆる神命をもたらし下る。」 「 平安である。暁の明けるまで。」(97章 1--5節)

天命章は、カドルの夜が、千の月よりも優る素晴らしい夜であり、天使たちは、住処である最下天(スドゥラット・アル・ムタハ)より降りて来るとことが描写されている。天使たちは、人々が祈願するのを聞いて、アミィーン(叶えられますように)と唱える為に降りて来るのである。預言者さまSAWは、述べておられる。「ライラト・ル・カドルは、ラマダーン月の終わりの十日間の間にある。そのカドルの夜をラマダーン月の終わりの十日間の中に見付けなさい。」 誠に、この清い夜に信仰行為の為に起きていて祈願する者は誰でも、御赦しが得られる。この清い夜に巡り会った者は、本当に幸せ者である。その夜になされた信仰行為や祈願は、千の月に行うものに優るのである。ライラト・ル・カドルは、ラマダーン月の終わりの十日間の中にあるが、どの日であるかを予想することは出来ない。ラマダーン月の終わりの十日間には、どの日にも熱心に信仰行為に励み祈願するがよい。

 

信者たちよ、最善の結果を期待するならば、ラマダーン月の終わりの十日間の夜には、起きていようとしなさい。そして、主を心から畏れる者は、きっと、幸せな結果を得る。預言者さまSAWは、述べておられる。「ラマダーン月の終わりの十日間の夜に、努力して目的を果たした者には、アッラーは、良いものの中の最良のものを与えて下される。アッラーの最良のものとは、それは楽園である。」 このことを知って、ラマダーン月の終わりの十日間には主の慈悲にすがり、ライラト・ル・カドルに巡り会う一人にして頂きなさい。

 

信者たちよ、ライラト・ル・カドルは、平穏平和で、信仰に満ちた夜であり、人々の間に論争や不和が起こらない夜である。アッラーは、クルアーン・天命章において述べておられる。

「平安である。暁の明けるまで。」(97章 5節)

心の中の恨み、妬み、憎しみなどの感情を打ち払い、神聖な夜を受け入れるに十分な準備を整えようではないか。

 

預言者ムハムマド、教友とその一家に祝福と平安がありますように。そして、正当なカリフ、アブー・バクル師、ウマール師、ウスマーン師、アリー師と、正しい道に従う者たちに、祝福と平安がありますように。

 

アッラーよ、ライラト・ル・カドルに巡り会い、あなたさまの御満足が得られる者であるように御導き下さい。

アッラーよ、あなたさまの慈悲によって、忠実なしもべであるように御導き下さい。

アッラーよ、あなたさまを称讃し、あなたさまに感謝する者であるように御導き下さい。

アッラーよ、あなたさまを愛し、預言者さまSAW を愛する者であるように、御導き下さい。

アッラーよ、預言者ムハムマドSAW に従い、イスラームの教えを守る者にして下さい。

アッラーよ、私たちの信仰心を強くして下さい。私たちの過ちを御赦し下さい。

アッラーよ、日本中に、世界中にイスラームを広められるように御力添え下さい。

アッラーよ、イスラームムスリムたちの為に奉仕出来るように力と御加護を御与え下さい。

アッラーよ、病気の者たちを御治し下さい。仕事の無い者たちに清い仕事を御与え下さい。

アッラーよ、日々の生活に活力と喜びを、そして安心と安全を御与え下さい。 アーミィーン