欲について
アッサラームアライクム ワ ラハマトゥッラーヒ ワ バラカートゥフ
イスラーム学びチームよりお送りします。
以前、アッラーを信じない者たちの理由は、外的要因(無知や欲、 傲慢さや頑固さなどの
内面に影響を与える要因)の為であるとお伝えしました。
今日は、欲(ハワー)について。
ナフス(自我)とは、ハワーがでる場所であり、常に悪いことを命じるように創られています。
しかしそれを浄化(タズキヤ)すると、ナフスが綺麗になり、外的な誘いに対して強くなり、
シャイターンをはじくことができます。ナフスはあばれ馬のようなもので、調教されると
理性的になり、良いナフスになります。
一般的なナフスは、束縛を嫌い、自由を求めますが、それには2種類あります。
・少しだけ我慢して束縛を受け入れ、そのあと自由になる
・少しの我慢もできず、欲に押され、目先の利益や自由を優先する
「あなたは自分の思惑(ハワー)を、神として思い込む者を見たのか。あなたは彼らの守護者
になるつもりなのか。」(識別章:43)
一方、特別な人のナフスは、アッラーに従う欲しかないので、自由はいらなくなります。
欲(ハワー)が強い人は、知識があっても欲に従ってしまうので、アッラーのご命令に従わず
受け入れることができません。また、心に目隠しをされ、話を聞いても理解できません。
「かれらの中には、あなたに耳を傾ける者もある。あなたの前を出ていくと、知識を授かっ
ている者達に向かって「彼がいま言ったことは、一体なんですか」とたずねる。これらの
者は、アッラーに心を封じられた者で、自分の私欲(ハワー)に従う者である。」
(ムハンマド章:16)
「(ムハンマドよ)、われが下した印を授かりながら、それを脱ぎ捨て、それで悪魔が憑いて、
邪道に導く者の仲間となった者の話をかれらに告げなさい。
もしそれが、わが意志であったならば、われはそれ(印)によってかれを引き立てたであろ
う。だがかれは地上の事に執着して、自分の虚しい私欲(ハワー)に従った。それでかれを
例えてみれば犬のようなもので、もしあなたがそれを叱りつけても、舌を垂れている。
また放っておいても、舌を垂れている。これはわが印を信じない者の比喩である。だから
この昔の人びとの物語を告げなさい。おそらく彼らは反省するであろう。」(高壁章:
175-176)
これらの者は、欲望を満たしたいために、真理を理解しながらも、真理を受け入れることを
拒みます。それは内面の矛盾から逃れるためであり、また自分一人では不安なため、人々に
も呼びかけるのです。
ラマダーン月の断食斎戒が、欲望に負けず、アッラーのためにできるよう、アッラーが
助けて下さいますように。
ラマダーン・ムバーラク。
ワッサラームアライクム ワラハマトゥッラーヒ ワバラカートゥフ