私はムスリムです

私は日本人改宗ムスリムです。イスラームについて学んだことをシェアしているブログです。

心の治療法

イスラムグループメールより

 

                             
 ラマダーン☆彡スペシャル 
アッラーを望む人よ19 

-心の病の治療法「礼拝の意味」-

ハビーブ・アリー・ジェフリー先生の「アッラーを望む者よ14(20:30~最後),15(最初~13:00)」参照
https://www.youtube.com/watch?v=8xABOqu1gkw 
私達を地獄へと誘うシャイターンをアッラーが鎖につないでおいてくださるラマダーンは、もう一方の敵ナフス(自我)を治療する、とてもよいチャンスです。このラマダーンに、私達の心の中に巣食ういくつかの心の病と向き合って治療しようというプログラムをお送りします、インシャーアッラー

これまでのラマダーンに、心に汚れが入って来る悪い窓を閉めた後の心を浄化する方法や、窓を閉めることを知る前に、心に侵入し根付いてしまった汚れから心を浄化する方法、内面と外面の浄化についてお送りしました。今年は、それらを行うためのナフス(自我)の訓練の仕方についてです、インシャーアッラー

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「礼拝の意味」

前回は、ナフス(自我)に逆らう訓練の具体的な方法、食べ物、睡眠、無駄話の調整をすることをご説明しました。一日の過ごし方を見直す方法、その最も大事なものが、一日に五回の礼拝を時間通りにきちんと行うことです。

礼拝による訓練:
毎日の礼拝、ファジュル、ズフル、アスル、マグレブ、イシャー、この5つの義務の礼拝を時間通りに行うことで、一日を完璧に過ごすことが簡単になります。もしできれば、5回とも合同で。モスクでなくても、家族で一緒にしたり、なるべく合同でできるように時間を調整します。ご家族がムスリムの方は、自分の礼拝が必ず合同でできるように、家族と調整することです。私たちの生活は、特に日本では、義務の礼拝の時間に基づいて、時間が流れているわけではありません。現代は忙しく、年間のスケジュール、予定表などすべて時間は決められていて、イスラーム圏でさえ、季節によっても変化して行く礼拝時間に沿って生活しているわけではない状態です。しかし、私たちの体のリズムは、この5回の礼拝時間に深く結びついています。私たちの体は、日の出や日の入り、日の光や夜の闇から大きな影響を受けることは、生物学的にもすでに証明されています。

このアッラーがお定めになった、確実な時間のスケジュールに、私たちの生活を合わせましょう。もちろん、礼拝中に集中すること、礼拝の中でアッラーのことを考え続けること、など、礼拝において大切なことはたくさんありますが、まずは、「時間通りに」義務の礼拝を行うこと、できれば、「合同」で行うこと、を実現します。この時間をきちんと確保できれば、他の訓練、食べ物や睡眠、無駄話の調整は簡単になります。まずは、これを実践することを、決意することです。決意は、イスラームではニーヤと言います。ニーヤをして、決意し、それをどう行うか工夫をしたら、あとは、アッラーがどのように実現させてくださるか見るだけです。

昔の敬虔な師、ジュナイド(アッラーのご慈悲あれ)は、こう言いました。
「だれでも、決意して、誠実なニーヤの扉を開けた者は、アッラーが、彼のために、タウフィーク(成功)の扉の中の70の扉を開けてくださる。」

私たちには、誠実なニーヤが必要です。これは挑戦です。自分に対する挑戦、シャイターンに対する挑戦。ビスミッラーでそれをニーヤし始め、あとはアッラーが、どんなに大きな援助を送ってくださるかを楽しみに待つだけです。

義務の礼拝とは?

義務の礼拝を、多くのムスリムは、返さなければならない借金のように感じています。時間が来たら、早く下してしまいたい肩の上に乗った重い荷物のように思っています。行わないことでアッラーのお怒りに触れるのを恐れる物だと感じています。もちろんこれら3つの見方が完全に間違っている訳ではありません。しかし、それだけだ、と思っているところに、私たちが、義務の礼拝の時間に沿って生活を組み立てられない理由があります。私たちはもう一度、義務の礼拝の本当の意味を見直す必要があります。

1)愛する御方との約束
義務の礼拝を遂行する、とは、どういう意味でしょうか。まず理解しなければならないことは、礼拝というのは、アッラー愛する人にとっては、「愛する御方とお会いできる会見の約束」だ、ということです。義務の礼拝というのは、愛する御方にお会いすることを許された時間帯です。そこには大きな差があります。礼拝を返さなければいけない借金と思っている人との大きな差が。借金は、いつも重くのしかかって、借りている人を苦しめ、返済が重荷となるものです。借金を背負っていることで重荷を感じ、返済することで重荷を感じ、返済し終わったら、気持ちが楽になるものです。しかし本当は、礼拝の「中」で気持ちが楽になるべきで、礼拝「後」、ではないはずです。礼拝を始める時、心に光が入って来ることを感じること、礼拝による甘美さを感じることから始めなければなりません。礼拝の始めは、心に光が入り、心がやすらぐことから始まるはずです。礼拝の時間が近づいた、礼拝の時間に入った、ということが、あなたにとって、どんな気持ちを呼び起こしますか?愛する御方とお会いできる時間になった✨ ✨ ✨と嬉しい気持ちがあるか、心の中を見直してみましょう。

2)悩みを消す時間
礼拝というのは、心配ごとを消し、必要を満たし、悩みを解決してくださる唯一の御方とお話ができる約束の時間帯です。私たちが生活の中で抱える、数えきれない多くの必要なことを、すべてを所有する王様に頼むことができる時間帯です。

3)地位が上昇する時間
もし、確実に、あなたの地位が上がる手段がある、と言われたらどうでしょうか。あなたの社会的地位が上がる、会社で確実に出世する手段、あなたの評判が上がる手段があると言われたら。アッラーの元での評判は、現世と来世を左右する最も重大なものです。礼拝の時間は、出世の時間。ただの出世ではなく、アッラーのしもべ性を上げる手段、自分をアッラーへと上昇させてくれる手段です。礼拝の時間が来て、礼拝をしようと思い立った時からそれは始まっています。ウドゥーをして礼拝の準備をしている時から、礼拝に立って礼拝を始めた時から、私たちは、アッラーへと上昇する梯子を上っています。そして、礼拝の中で、最もアッラーに近づく瞬間が来ます。
預言者様(彼の上にアッラーの祝福と平安あれ)はおっしゃいました。
《しもべが、その主に最も近づくのは、彼がサジダをしている状態です。》ムスリム伝承
こうして、その中で、必要なことが満たされ、解決されて行きます。礼拝の本来の意味は、次の3つでした。

1) 愛する御方との約束
2)悩みを消す時間
3)地位が上昇する時間

1) 愛する御方との約束:
自分の子どもが海外に長期滞在のために渡航し、一年ぶりに帰国すると聞いた時、空港で子どもの到着を待つ母親の気持ちはどうでしょうか。私たちは愛する人との再会を、どんな気持ちで迎えるでしょうか。しかし、これは人間同士のことです。どんなに純粋で誠実な関係であっても、人と人との間のことです。自分に命をくださり、この世に生かしてくださっているアッラーとの再会は、どんな気持ちで迎えるのでしょうか。イシャーの礼拝の時間が来た、ということは、愛する御方と再会できる許可が下りた、ということ。この真実を思い出しましょう。

人間は、定期的に何かしなければならないことがあるとき、二つの状態に陥ります。一つは、習慣になってしまうこと。アッラーフアクバルと言い立って座って、、、ウドゥーをしたら礼拝、また時間が来たらウドゥーをして礼拝、、、、慣れて来ると、その意味を考えず、ただ習慣で、惰性で行うだけになっていきます。二つ目は、重荷に感じ始めること。あ~、また礼拝の時間か、、、ウドゥーして礼拝、ウドゥーして礼拝、、、いつまでこんなことが続くのか?、、、これは、本来の意味を失ってしまったために起きる現象です。本来の礼拝の意味は、愛する御方との約束の時間です。待ち遠しく、心躍るものです。この本来の意味を理解した上で行う礼拝は、次のいくつかの事柄を気を付けることで、もっと有意義なものになります。

1 合同礼拝:
なるべくモスクで、難しければ家族とでも、毎日5回の礼拝を合同でするように心がけましょう。
預言者様(彼の上にアッラーの祝福と平安あれ)はおっしゃいました。

《合同礼拝は、一人で行う礼拝よりも、27倍優れています。》アルブハーリー伝承

アッラーを望む者にとって、27倍は大きな意味がないでしょうか。

2 最も良い時間帯:
一番よい時間帯は、ほとんどの学者において、アザーンが鳴ってすぐの時間帯です。皆さんにとって、礼拝に一番よい時間帯を、仕事が一段落ついた時、にしないでください。怠け心が収まった時、にも、礼拝を思い出した時、にも、しないでください。アザーンが鳴ってすぐの時間帯が一番善いことを知ったのなら、その時間帯を守りましょう。

3つ目の注意すべき点は、インシャーアッラー、来週お届けします。

預言者様(彼の上にアッラーの祝福と平安あれ)がムアーズ様(彼の上にアッラーのご満悦あれ)になさったハディースをご紹介します。短いので毎日言っていると覚えてしまうでしょう。預言者様(彼の上にアッラーの祝福と平安あれ)はムアーズ様(彼の上にアッラーのご満悦あれ)におっしゃいました。

《ムアーズよ、本当に、私はあなたが好きです。だから、すべての礼拝の後にこう言わずにいてはいけません。:アッラーよ、どうかあなたを思い出すことと、あなたに感謝する事と、あなたへの崇拝行為をきちんとできるように、私を助けてください。≫ アブーダーウード、ニサーイー伝承
《يَا مُعَاذُ وَاَللَّهِ إنِّي لَأُحِبّكَ فَلَا تَدَعَنَّ فِي دُبُرِ كُلِّ صَلَاةٍ أَنْ تَقُولَ : اللَّهُمَّ أَعِنِّي عَلَى ذِكْرِك وَشُكْرِك وَحُسْنِ عِبَادَتِك》
アラビア語アッラーフンマ アインニー アラー ズィクリカ ワ シュクリカ ワ フスニ イバーダティク≫

このハディースは、「マハッバ(愛情)の鎖のハディース」と呼ばれます。ムアーズ様(彼の上にアッラーのご満悦あれ)が、タービイーンの方たちにこの言葉を伝える際にも、必ず、「○○よ、本当に、私はあなたが好きです。だから、、、、」と言って伝え、また、それを聞いたタービイーンの方たちが、他の人に伝える時にも、「○○よ、本当に、私はあなたが好きです。だから、、、」と言って伝えて来られ、こうして、現代までその伝承の鎖で伝わり、私(アリー先生)がこれを私の先生から聞いた時にも、同じように言われました。このハディースを、皆さんに、伝承しましょう。「私はあなた方のことが大好きです。だから、すべての礼拝の後にこう言わずにいてはいけません。:アッラーよ、どうかあなたを思い出すことと、あなたに感謝する事と、あなたへの崇拝行為をきちんとできるように、私を助けてください。」アーミーン。


心と視線を転がす御方よ、私たちの心をあなたの教えに留めてください。私たちの内面を外見よりも良くしてください。私たちの外見を正してください。私たちに、完全なタハーラを御恵みください。それを恵まれた特別な方たちの中に私たちを入れてください。私たちを、悔悟して不断に帰る者、また純潔の者としてください。慈悲あまねくお方慈悲ぶかきお方よ、私たちをあなたの敬虔なしもべの中に入れてください。
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